そういう事です。
タイトルに今回の要件全部書くスタイル良いね、かんがえたひと、えらいね。すごい。かわいいね。
「スイッチバックのある駅に行こう」
と考えてまず最初は土讃線の坪尻駅を思いついたのですが、ここは既に訪問済。
何なら周辺歩き回ってますしね。
ただ土讃線には坪尻駅の他にもう一つ、新改駅というスイッチバックのある駅がありまして。
こちらはまだ訪れた事がありませんでした。
坪尻よりもさらに先へ進むことになりますが、行程を組んでみたところ日帰りも十分可能と判明。
とことで、今回は新改駅に行ってきた時のお話です。
まずは岡山駅から『南風』に乗って、阿波池田駅を目指します。
手元には今日のスタンプが押された18きっぷがありますが、そんな事を気にしてはいけません。
何ならその手前、相生駅から岡山駅までは新幹線ですよ。
『南風』は特急列車なので、当然坪尻駅は通過。
しかしこうして見ると綺麗なベンチが置かれたりして、すっかり観光地になりましたねこの駅。
阿波池田に到着、ここで普通列車に乗換です。
次の列車は30分後。結構待ちますってかその下の表記なんです?
□JR四国‐新型特急気動車「2700 系」の営業運転について(pdf)
調べた所、今夏デビューの2700系お披露目列車でした。
対向列車なので待っていれば写真も撮れるのですが、残念ながら余裕のない旅。
あわよくば列車行き違いの際に撮れればという淡い期待を胸に、次の普通列車へ乗車します。
乗るのは1000系。
あまり乗る機会が無かった車両ですけど、こうして見ると座席配置ガッチャガチャですねえ。
トイレと対面の2席は前面が良く見えるオタク御用達席みたいになってますし。ほな座りますね(オタク)
流石前面展望席、前がよく見えますねえ。
そして2700系らしき車両も見えましたねえ……この行き違いではちゃんと撮れねえ……
途中大歩危駅や、橋梁上にホームがある変わり種の土佐北川駅などを通りつつ、列車はいよいよ新改駅へ近づきます。
新改駅への入線時、阿波池田方面から来た列車はまず一度引込線へ突っ込みます。
引込線と本線の高低差を見ると、ここが結構な勾配区間であることが分かりますね。
その後進行方向変わって新改駅ホームへ入線。スイッチバック駅ならではの動きです。
それではホームに着きましたし、降りましょうかね。
……
……
……ドアが開かんな?
私「すみません、ここで降りたいのですが」
運転士さん「え!?降りるんですか?」
すみません物好きなもので。
とことで、新改駅に降りたちました。
一見すればなんてことない山間の小駅。駅舎も特に風情があるような作りではありません。
ただ一つ違うのはこのホームの先に線路が無いってことくらいですかね。
乗って来た列車は本線を通過する特急列車を待ってから発車。
なんか発車の際も運転士さんに心配そうな目で見られましたね。
残念そうな目?そんなまさか……
列車発車後は虫の声だけが聞こえる空間に変わります。
坪尻駅と違って本線が離れているので、終着駅に見えなくも無いですね。
人気も少ないこの山奥に終着駅。そう考えると少し不思議な気分になります。
駅舎、開業当初からの木造平屋をリフォームした質素なもの。
向かって左手にトイレはありますが現在は使用禁止。右手の空間には暖房用の煙突があるので、恐らくかつての駅員室。
待合室は立地上どうしても虫は多いですが、総じて綺麗。掃除用具もあるので、地元の方が掃除されているのでしょうか。
しかしながらその肝心な人の気配が一切ない。と言うか人家が見当たらない。
以前はかつて切符を販売していた商店が空き家として残っていたそうですが、現在はその空き家も撤去されたようです。
その空き家が撤去された辺りに立っているのがこの看板。ようは1.3㎞先には何かあるという事ですね。
折り返しの列車が20分後なのでどこまで行けるか分かりませんが、とりあえず行けるとこまで行ってみました。
いやマジで家とか何処!?
行けども行けども下りの山道。
残念ですが「これ以上進むと帰りの列車が間に合わない」と判断し、来た道をそのまま引き返しました。
帰りに見つけた看板(?)
段ボール製。比較的新しそうですが雨風ですぐにやられてしまいそうです。
もしかしたらそのたびに取り換えてるのかしら。
いやシンプルに恐いわ。夕暮れ時に見たら泣くで。
おめおめと舞い戻ってきました。
あとで調べたのですが、看板のほっと平山は廃校になった小学校を利用した交流施設でした。
内容を見るに宿泊も可能なようです。こういう所で一泊する旅行もアリかもしれない……
ちなみに1.3㎞となっていましたが、私が訪問した時は一部土砂崩れでさらに迂回をする必要があったそうで。
到底辿り着くような事はなかったんやな。
戻ってきてしばらくすると、迎えの列車がやって来ました。
高知方面からやって来る列車は本線から分岐してそのままホームへ入線してきます。
そして進行方向を変えて発車後に一旦引込線へ入り、再度方向を変えて本線へ復帰。阿波池田方面へと向かいます。
といったところで新改駅を後にして、帰路に着きます。
短い時間でしたが、坪尻駅とはまた違う独特の雰囲気を堪能しました。
帰る途中で見かけた『四国まんなか千年ものがたり』
この列車は途中坪尻駅にも立ち寄るんですよね。それに伴ってあの駅もすっかり観光地のようになりました。
だからどうですかね、同じ土讃線だしもう少し足を延ばして新改駅へ立ち寄るとか。
「ダブルスイッチバック!」とか言うキャッチフレーズで売り出してみたり……
いや……個人的にはあの質素な佇まいが気に入ったからやっぱいいか。
将来的にどうなるか分かりませんけど、いずれにせよあの落ち着いた雰囲気は消えて欲しくないなと思いますね。
とことで、新改駅に行ってきた時のお話でした。