今夏、旅行支援の一環としてJR西日本が発売した飛び道具「サイコロきっぷ」
なんと購入代金を支払ってからランダムに行き先が決まるという切符。
ソシャゲのガチャに似たような特徴から話題にもなり、売れ行きも好調だったそうです。
かくいう私も話題につられてサイコロきっぷを購入しておりました。その気になる行き先は
【白浜】
いや行き先ランダムとか分かっていたけど一人でアドベンチャーワールドとかそういう話?さすがに無理じゃない??
などと逡巡しているうちにいよいよ利用期限が近づいて来てしまったので、この度意を決して向かいました。
白浜!
の!?
ちょっと隣!!
とことで今回は白浜……ではなくその2つ隣り、椿駅周辺を散策した時のお話です。
やっぱり一人アドベンチャーワールドは無理だったよ。
椿駅自体の詳しい紹介はまた駅舎探訪のカテゴリーで紹介する予定として、駅を降りてまず目につくのがこちら。
「歓迎:椿温泉へ」
白浜駅から南紀白浜温泉に行けるのは皆さまよくご存じかと思いますが、この椿駅からも温泉に行けるんですね。
折角の機会ですから温泉でも入りに行きますか。
駅を出ます。駅名標には椿のオブジェが付いていてオシャレ。
ですが肝心の駅前は少し寂しい感じ。奥の方に周辺案内図があるので見てみます。
「ようこそ、椿温泉へ」
となっている割には、駅から温泉地までは少し離れていませんかねこれ。ここからバスでもあればまだ良いのですが
駅前にバス停らしきものはありませんね。
駅前の一角にとある温泉旅館専用の待合所がありましたが、どうも稼働している様子もなく。
というかこの旅館が今もあるのかも若干怪しい。
どうやら駅から温泉地までの交通機関は無いようです。距離にして約2㎞。かくなる上は
走るしかねえ。
そんな感じでレッツジョギングです。12月頭にハーフマラソンを走る身としてはちょうど良いトレーニングですわ!
駅前から延びる道は初めこそ2車線でしたが、すぐにセンターラインの無い道に。
しばらく行くと県道の標識が。
“紀伊”椿停車場線と表記されていますが、これは椿駅開業時の駅名が紀伊椿駅だった事の名残です。
県道標識をすぎると、国道42号との交差点に到達。ここまで来て初めてバス停も見かけました。
国道を通って白浜駅まで向かうバスは、残念ながら椿駅を経由するには至らないようです。
途中、迂回しながら目的地へ向かおうとした結果道を間違えまくった時に見た光景。
寂れた温泉地などでよく見かけますが、この辺りも廃屋、廃ホテルが目につきました。
特に海岸近くで海風がよく当たる所は大分損傷が進んでいましたね。何とかできると良いんですけど……
お、駅前の待合所に書いてあった旅館発見です。創立明治35年の老舗、随分と立派なつくりの建物ですが
どうやら今はフロントはもとよりその他どこにも人は居なさそうですね……残念。
そうこうするうちに、当初予定していた迂回路が見えてきました。
目的地は目の前なのですが、ここは右に曲がってもう少しジョギングの距離を稼ぎます。
この辺りは一番海岸沿いの道になるので、海がよく見えます。瀬戸内海とはまた違って太平洋は雄大に見えますね。
途中、入り江を含む谷を跨ぐ橋があります。
ここから見える景色がなかなかのもの。入り江まで下りられる道もあったので、ちょっと寄ってみましょう。
下りてきました。
入り江の片隅には神社もあります。
鳥居越しに見える太平洋の図。良いですよねこういうの。
あとこの辺の地形はタモ○さんとかメッチャ好きそう。
なんか面白いもの落ちてないかなと探している図。
ウニはともかく、サンゴが落ちている辺りいかにも太平洋だなあと言った実感が湧きます。
それでは入り江も堪能しましたし、目的地までもうひとっ走りしましょう!
うっ……最後の方で階段持ってくるのやめてもろて……
階段もクリアして、無事目的地の「道の駅 椿はなの湯」に到着しました。
ここは温泉施設が併設された道の駅です。裏手には無料で入れる足湯も有り。
食事処もあってなかなか充実した設備のある道の駅です。
泉質は若干ヌルっとしており、いかにも温泉と言った感じ。
ここまで約4㎞走ってきた身体をほぐすべく、さっそく温泉にinです!
最 of the 高
ジョギングで程々に疲れた所で入る温泉……これいいっすね。またこういうのやりたい。
つい長風呂になってしまいまして、上がったころには日も傾いていました。
おあつらえ向きに道の駅で見かけた朝日・夕陽モニュメントが近くにあるそうなので、今度はそこへ向かってみましょう。
意味深な詩が書かれたポールの立つ山道を登っていくと
ありました、先ほど案内のあった碑に到着です。
って見えん!!
もうホテルやら電線やら生い茂る木々のおかげで何も見えん!!
いや本当に何も見えんな。
ホテルやら電線はまあ仕方ないとしても、この手前の茂みは何とかなりませんかね?
ここに碑がある以上はもう少し眺望が良くないと、ある意味詐欺にも近い気がしなくもない。
結局おめおめと山道を下りてから夕陽を拝みました。いや確かに椿温泉から見えるこの景色は絶景ですね、うん。
それでは一通り堪能しましたし、椿駅まで戻りますか。
駅までの道は完全に山の要素が強くなります。
白浜も含めてですが、この辺りの紀勢本線は割と内陸側を走っているんですよね。
帰りはゆっくり歩きながら、駅まで帰ってきました。
周辺案内図の裏面。随分と心憎い挨拶が書いてあります。確かに良いお湯でございました。
しかし残念なのはこの駅を利用して椿温泉へ向かう人がほとんどいないであろう事。この看板の出番も少なそうです。
デマンドバスでも良いので、もう少し駅を有効に機能させて欲しいなとは思いますね。
あと碑周辺の剪定しといて下さいね。
とことで今回は椿駅の周辺を散策してみました。
いや、良かったですねサイコロきっぷ。
今回一連の体験は、まずこの切符のおかげで出来たようなものですし。
行き先がランダムとは言え、とにかく安いので普段より少し大雑把な、言い換えれば思い切った動きが出来ました。
可能性の塊だったサイコロきっぷ、もし第2弾が出るようなら私はまた購入すると思いますね。
ちなみに途中言っていたハーフマラソンは12月4日(日)にあります。結局あれからほとんど練習してねえです。
まあ無事に生きて帰れたら12月にまたお会いしましょう。てかもう12月なんですね。