[イブの日に3人でトンネルへ]
今回は列車の旅ではございません。レンタカーを借りて阿蘇山周辺へ行った時のお話でございます。
なお、同行者は柚木とのりみんです。
「今回の事はお前に任せる」と言われましたので、こうして7年越しに手直ししております。
でも私が旅行記まじめに書かないのは知ってますよね?7年たってもまじめに書かないよ?
さておき、2005年12月24日、クリスマスイブの事。
「クリスマス…なにそれ、食えるの?」
「いや、ウチ仏教やから関係ないし」
「12月って諸事情により24と25日は省略されてるんじゃなかったっけ?」
「「「…」」」
「「「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙:((;´☋`;)):ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」」」
そんなどうしようもない三人が憂さ晴らしをするべく(?)レンタカーを借りて、小旅行へ行く事に。
「なるべくクリスマスとは無縁そうなところ」という条件を最優先にした結果、目的地は阿蘇山周辺となりました。
その前にまずは私の希望で近くの熊本電鉄・北熊本駅へ寄り道。
この駅は本線と上熊本線が交わるターミナル駅で、2面3線のこじんまりとしたホームの他、留置線と車両工場が併設しています。
熊本電鉄では所持車両全てを大手私鉄からの譲り受けで賄っており、留置線に佇む車両たちも多種多様にわたります。
特に一番奥に小さく見える茶色のモハ71系(構内入換用)は、広島で運行中に被爆した経験を持つという車両です。
その中でも注目の車両がこの5000系。
お分かりの方も多いでしょうが、元は東急5100系『青がえる』です。
なんと強引にも両運転台化!現在は2両が在籍し、上熊本線をのんびりと単行で走っております。
ちなみに車内のつり革には東急百貨店の広告がずらっと並んでおり、東急からの譲渡を受けた時の雰囲気を色濃く残しております。
皆様も一度ご堪能あれ。
さて前置きはこの辺にして、そろそろ本題の方へ。
私達毒男3人は、熊本市内を抜け、阿蘇山方面へと車を進めていきます。
実を言うと、この数日前に日本列島は全国的な大雪に見舞われておりまして。
そんな中ドノーマルのレンタカーでどこまで登れるか幾分心配でしたが、そんなことは意に介せず車は山の方へ向かいます。
熊本市内から阿蘇山方面へ向かう道自体はとても綺麗に整備されており、市外から麓までは快適なドライブでした。
(柚木は「チャリダーにとっては歩道が狭すぎて最悪だけどね」とか言ってたけど)
しかし山へ近づくにつれ道の脇に残雪がちらほら。
その残雪の量が徐々に増え、さらには走行レーンにまで雪が残り、所々が凍結している場所まで出てきました。
雄大な雪景色に目を奪われる一方、「この様子だと目的地には到達できないかな…」という感じでしたが、そのギリギリの所で
無事、今回の第二目的地である高森トンネルに到達する事ができました。
高森トンネルについて簡単に説明しますと、元は熊本から高千穂を経て延岡に向かう鉄道路線の一部として工事が開始されました。
しかし途中で異常出水が発生したため工事は中断、そのままこのトンネルに線路が引かれることはありませんでした。
そして完成したトンネルは湧水トンネル公園として整備された上で残され、現在に至っております。
話を元に戻して。
「ここならクリスマスとは比較的無縁なんじゃね?」と意気込んでやってきたこの場所ですが…
なにやら入り口付近を見るとやけにキラキラする飾り物があるんですよね。
のりみん「あれ、もしかしてクリス…」
柚木・たつゆき「「あっれー!なんだあのXマスって!?ペケマスって読むんか?ニジマスの仲間か!!?」
あくまで認めません。
なんたって「なるべくクリスマスとは無縁そうなところ」を目的地にしてここまでやってきたのですから。
そんなへらず口を叩きながらトンネルへと向かう柚木・のりみんご両人の勇士をお見せしましょう。
口ではとぼけていても、本能的な部分で認めてしまってる感がよくわかる光景がここに。
それでどういう事かと言いますと、この時に地元の方々が作成したクリスマスツリーを飾るという企画をやっていたようです。
中に入ればそれはもうたくさんの電飾がトンネル全体を包み、まるで星の欠片をトンネル中に散りばめたような素敵空間。
こんな素敵な日にこんな素敵な場所へ来るお客さんと言えば…言わずもがなですよね!
そんな訳で、以下カップルに囲まれつつもへこたれず突き進むお二人の様子と、トンネル内部の素敵空間の様子をお楽しみください。
だるそうに歩く男2人と、それを撮影し続ける男1人の3人組。
これだけでも十分周りから浮いている事間違いなしなのですが、会話の内容もまた酷いもので。
のりみん「あのツリーの下、なんかドラえ○んみたいなもんが浮いてんねんけど何でやろな?」
たつゆき「ホンマや、てかあれじゃドラえ○んじゃなくてドザえもんや!」
「「ゲラゲラゲラーッ!!」」」
…あのころ私たちは若かった。とことで。
十数分のダンジョン探索も無事に終了。
何か帰りの車の中でもろくでも無い会話してましたが何でしたっけね…とりあえず
「お前ら、そのうちカップルから本気で石投げられんぞ」
と私が言ったのは覚えているのですが…しかし、ホント石とかぶつけられずに済んで良かったですね、私たち。
そんな3人のうちの一人が、今では1児のお父さん。
月日の流れはこうも周囲の状況を変えてしまうものなのかと、今あらためて驚愕しております。
あ、私?
ええ、今度石持ってお宅にお伺いしたく思いますので、どうかよろしくお願いしますね。