[青ガエル引退の報を聞いて]
今から10年ほど前の話をしよう。
当時の私はまだ学生で、コミケには必ず『MLながら』を利用するバイタリティの持ち主。
そのバイタリティの暴走もあり、当時流行っていたネットラジオなんかもやっておりました。
ただネットラジオもさすがに1人でするほどの勇気は無かった事から、とある相方と一緒にしておりまして。
その相方が、当時は上熊本の近くに住んでいた訳です。
そいで家の近くまでは
こんな列車に乗ってたんですよねえ。
当時でもかなり老朽化が窺えた事から、来る度に「この列車に乗るのもこれで最後かなあ」なんて思いながら乗っていたものです。
それから年月が経ち。
当時の相方は立派な社会人となり、今ではなんとお父さん。
一方私も立派に…えーっと、立派に同人DVDに顔出しで出演するようになr…あ、何これ目から汁が。
まあ色々あったんですけど、その間結局変わらずこの車両は走り続けていた訳ですよ。
しかし先日、ついにこのようなニュースリリースが流れました。
□5101A号車の引退について | ニュースリリース | 熊本電気鉄道株式会社
ついに引退。その一報に居ても立ってもおれず
うっかり九州に飛び込んでしまいました。しかも当時の相方連中巻き込んで。
いやあ、よく集まったな今回。
とことで今回は博多方面からスタート。大牟田付近から2両になっちゃう普通電車にも慣れたもんです。
その大牟田から45分ほど走って、まずは上熊本駅に到着。
?高架?
え、なにここ私の知ってる上熊本じゃないんだけど。
赴きある木造の駅舎は跡形も無く。そこにあったのは立派な高架駅でした。
確かに今の方が使いやすくなってたけどね、まあ色々思うところはありましたよね。
この調子だと向かいにあった熊電の駅舎も相当変わってしまっているのでは…?
一抹の不安と期待を胸に、早速熊電の上熊本駅に向かいます。
あ、何にも変わってなかったわ。
びっくりするほどそのまんま。昔の光景に出会えて一安心って感じですね。
ただ違ってたのは乗客の多さ。
往時は殆どの人が他の交通手段を使っているのではと言うくらいガラガラだったホームに、今日は人が溢れかえっておりました。
しばらくして、既に時の人ならぬ時の車両となった5101Aが姿を現しました。
引退を記念したHMが付けられ、いよいよラストが近い事を物語ります。
ただこうして見るとそんな事はまるでお構いなしの様な表情に見えます。
この顔がまた味なんですよね。
車番表示部分。塗装の盛り上りが車齢を物語ります。
車内の様子。ラストランに向けて吊り広告部分には特製の案内が掲示されています。
それでも目立つのはこの吊り革部分の広告。結局最初から最後までこの状態になるのかな。
非冷房車である事から扇風機が設置されており、昔の通勤電車の雰囲気を今に残します。
その一方で運賃案内板は幕式から電子式に更新されていたり。
ここから終点の北熊本まではわずか9分間の旅。
しかしその各所に見えた風景は懐かしいものばかりで、とても楽しいひと時でした。
あっという間に北熊本駅へ到着。
しっかしこの先頭車改造したこの表情も熊電の名物だろうなあ。
後にも先にもただの連結面を強化して運転台つけて…なんて車両は現れな…
あはい。そうだね私の地元にも居たね。
話を戻して、熊電歴代車両との並び。奥には後継車両の01系も居ます。
…そういやこの01系も軌間から集電方式から違うのを対応させたんよな。
熊電は改造に関してかなりアグレッシブなのかも。
そしてその向かいには…こらまたエラい古い車両が泊まってるでおい。
車籍は無いみたいですけど、動く状態ではありかなり状態もキレイ。
5101Aも引退後は保存されるみたいですが、どうせならイベント用とかで残して欲しいなあ。
実際こんな感じで、沿線の皆からの人気もあるみたいだし。
個人的にも学生時代の思い出の一つだったりするので、出来れば走っている姿を少しでも長く見たいなと思ってみたり。
とことで、今回は引退が決まった青ガエルに乗って来た時のお話でした。
上熊本駅よろしく、我々も、街の光景も変わらずにはいられない訳ですけど、今回は当時を思い出せて楽しかったです。
その上で老体に鞭打ち、今この時まで走ってくれた青ガエルに感謝、ですね。
[参考リンク]
□5101A号車の引退について | ニュースリリース | 熊本電気鉄道株式会社
pdfにて今後の運行日が公表されています。基本的に日曜日のみの運行です。