もうお正月気分も抜けたというか、またそれどころじゃ無い感じですが、ともあれ今年もよろしくお願いします。
今回はこの前行った姫新線駅舎探訪の続きです。
とりあえず途中の勝間田駅は建て替えが決まっているので、それまでにはご紹介したく思いましてね。
津山までは一通り写真が集まりましたので、上月駅~津山駅の駅舎をご紹介していきます。
何駅か駅舎の無い駅がありましてその辺は容赦なくすっ飛ばしますがご容赦の程を。
本当なら場所的に途中の湯郷温泉で一泊してじっくり巡りたかった所ですが……ねえ。
ホンママジでええ加減にしろって気分ですが、今は程々に大人しくするしかないですね。
そんな訳で新規撮影分とこれまでに撮影した分の合わせ技で参ります。
以前に撮ったけど何処にもあげてない分とかあるから、ある意味良い機会だったかもしれない。
まずは上月駅です。随分と大きな駅舎に見えますが
駅として機能している部分はここ。
後の部分は地元の特産物直売所や飲食スペースが占めています。典型的な合築駅舎ですね。
直売所では農産物の他、車内で軽く食べられるような甘味も販売しています。
駅の施設で食べ物が買える所はこの先終点の津山まで無いので、ここで食料調達するのもアリです。
一方の駅設備。集会所兼用の待合室を抜けると改札口があります。ちゃんと券売機もありますね。
ここから津山方面に向かう列車は本数がガクッと減ります。
駅舎探訪の為に逐一下車するとなると少し大変ですね。
構内は2面2線の構造。向かいのホームは駅名標が更新されていますが、駅舎側の駅名標は何故かそのまま。
建物に取り付けられているし、あくまで建物を管理する町側の備品って事なんですかね。
ちなみに駅周辺の情報として、列車待ちする間に立ち寄れる範囲で上月八幡神社があります。
この神社、参道の階段を登りきると妙に狭い感覚で並ぶ灯篭が目に入りますが
そのうちの一対が「姫津鐵道」「開通記念」となっています。
すなわち今の姫新線のうち、姫津線と呼ばれた姫路駅~津山駅間が鉄路で繋がった時の記念ですね。
上月駅を含めた作用駅~美作江見駅間は一番最後の開通区間なので、ここに記念碑代わりで建てられたものと思われます。
気になる方は駅訪問と合わせて立ち寄られてみてはいかがでしょうか。
以上、まずは上月駅でした。
上月駅を出ると列車は峠を越えて岡山県に入り、美作土居駅に到着します。
この駅は開業当時からの駅舎が使われていますね。
東觜崎駅や太市駅のように外壁がペンキで塗られている事も無いので、昔からの雰囲気が色濃く残っています。
改札口。コンクリ製のかなり頑丈な作りの物なので、これは後付けっぽい?
駅舎から続く上屋部分には、これまでの歴史を物語る掲示類が残されていました。
江見の下にある模様は通標(タブレット)の形ですかね。昔はここでもタブレット交換が行われていたのでしょう。
のりば案内。昔は2面2線でしたので、それぞれのホームに掲げられていたと思われます。
現在はホームが1つしかないので特に必要無いものですけど、この様に並べて使われています。
実はLEDに換装済。
待合室周辺です。ここは簡易委託駅で切符の販売もあるので、出札口は現役です。
また荷物台は撤去されているものの、小荷物取扱所の案内が残っています。全国的に見ても珍しいかな?
トイレ部分は改修されて現代的なものになっていますが、訪問時は普通に故障してました。
車内で済ましといて良かった。
車寄せ部分。掲げられているのは現代風の駅名標ですが、先代の駅名標も片隅に置かれています。
地味に自販機がへばり付いて無い事が好印象(少し離れた所にあります)。
駅を少し離れて周囲を散策。この辺りは元々出雲街道の土居宿がありました。
駅近くには復元された西惣門があります。
土居宿には東惣門もあり、宿場町の両端に惣門があるのは珍しい事例だそうです。
かつての宿場町は、今も比較的大きな集落として残っています。
特に街並み保存とかはしていないので、どこにでもある田舎の風景と言った印象でしたが。
個人的には巡査屯所跡にそのまま交番が入ってるのがポイント高かったですね。
といったところで美作土居駅とその周囲のご紹介でした。
次の美作江見駅まではこのまま徒歩で参ります。
ローカル線だと次の列車待つより歩いたほうが早く着くのはよくある事。積極的に歩いていけ。
……と、その前に別日の夕暮れ時に訪れた時の写真も少し上げておきますね。
照明が入って日中とはまた違う雰囲気が漂います。あとこの時はトイレ壊れてない。
出札口は暗がりですが、中にはちゃんと人がいます。
地元のタクシー会社の人が列車の到着に合わせて駅に戻り、発券等の対応をしてくれます。
とことで発券。
内容を見るに津山駅から貸与された携帯車発機を利用しての発券になるようですね。
最後にこの駅の大事な要素であるタクシーを含めて撮影してからお別れ。
いつまでもこういう光景が見られれば良いなあと思いましたね。
さて時を戻しまして、お次は美作江見駅です。
出雲街道に沿って、歩いて向かいます。
本筋とは関係ないのですが、街道を完全にトレースしようとすると意外と難しいんですよね。
何の変哲もない側道が正解だったり。
上の右側に載せた写真の場合だと、左上に登っていく方の道が出雲街道になります。
この後本当に左側から車がせり出してきてちょっとビックリした。
美作土居駅から歩いて40分ほど。吉野川に掛かる橋を渡ると程なくして美作江見駅に到着です。
こちらも開業当時からの木造駅舎が残存しています。
旧作東町の中心駅であり周囲も若干都会的ですが、駅舎の大きさ自体は美作土居駅とあまり変わりありません。
でまあ先ほどから中央に見える看板が気になる所ではありますが……
『内装工事中』
なるほどそういうのもあるのか。
特に建て替えとかの話も出ていなかったので身構えていなかったのですが……なるほどそういうのも……
という訳でこちらが絶賛工事中の美作江見駅待合室となります。結構手が入ってますね。
工事前には美作土居駅にも無かった小荷物取扱所の荷物台まで残っていたのですが、それも撤去されています。
出札口にも木枠がはめ込まれて変更が加えられそうな様子。
ただ改札口側の窓は変更が無さそう?完成形が気になりますね。
ちょいと白幕の上から失礼して工事中の様子も。デジカメの液晶が動くのって便利ね。
中のものはほぼ撤去されています。
この先どこまで手が加えられるのか分かりませんけど、何か施設かお店が入る感じでしょうか。
いささか残念ではありましたが、最終的にどうなるかと言う興味もありますね。
となれば、完成したころにまた見に来る流れになるか……これだから駅舎探訪はやめられねえな……
さておき、改札を抜けて駅ホームの方を窺ってみましょう。
改札口は美作土居駅にあったものと同一。待合室の様子もよく似ています。
気になる工事の範囲は本当に駅務室の一角だけなので、アングルを変えれば気になりませんね。
上屋の掲示類確認タイム。本屋の財産標表記は昭和10年6月で、美作土居駅より少し先輩になります。
また貨物荷下ろし用の引き込み線があった方にも別途財産標が付いていました。
当然ながら今では貨物の荷下ろしも無く、引き込み線は撤去されて跡地にはマンションと畑?があります。
このマンションがクソデカ洋風建築で駅の雰囲気と一切合わないのですが……まあ外部の人間が気にする事ではないわな。
タブレット関連の掲示も残っていました。
若干読みにくくなってはいますが、それぞれ上月駅、林野駅と書かれているのが確認できます。
あとおまけで駅務室の中に残されていた日報用の黒板とか。
これだけはっきり確認できるのはもしかしたら工事中の今だけかもしれない。
構内踏切を渡って反対側のホームへ。
しかしこうして見るとやはり右側のクソデカ洋風建築がどうにも以下略
反対ホームから見る駅舎。
内装工事と言うだけあって外装には一切手が入っていないので、パッと見だと工事してるようには見えませんね。
列車で通り過ぎるだけだと多分気が付かないと思います。
と言った所で列車がやって来ましたので、今度はこれに乗ってさらに津山方面へ向かいます。
蛇足ですが駅前広場の脇には「姫新線全通四十五周年記念」と書かれた石碑と前栽があります。
この辺りも含めて内装工事が完了した暁の事を気に掛けつつ、美作江見駅を後にしました。
さて次は……と言いたい所ですが、気づけば結構長くなったのでここで一旦区切りを付けたく。
時間が無くなったともいう。
建て替え予定の勝間田駅は次回登場予定です。そうだね早く続き書かないと取り壊されちゃうね。