[千苅ダムへドライブに行こう!(ただし車を降りてからが本番]
いよいよ師走も終盤に差し掛かって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私も常に何かに追われて走ってます。師走だからね。
師匠でもなんでもないけどね。
そんな状況の中、うっかりすると更新できないまま今年を終えそうだったので、ここらで更新です。
あと一回くらいは更新したいんですが…スタンプ押さないと…久慈に行かないと…
で、今回は珍しく車の話。というのも先日車を買い換えまして。
普段はそんな事しないのですが、さすがに少しドライブに行ってみようと思って出掛けた訳ですよ。
ただ残念ながら全く快適に走れない道をチョイスしたあたりが不慣れ感丸出し。
ドライブなんてガラにも無い事するから…
そしてついには行き止まり…なのですが、なんだか重厚な建造物が目の前に現れましたよ?
とことでたどり着いたのは千苅水源地(千苅ダム)。
道をふさぐ門から向こうを覗くと、なにやら面白そうな雰囲気が漂います。
ただし門は固く閉ざされており、これ以上突っ込むのは困難…かと思いきや
塀の端に、この先へ進めそうな細道が!
この雰囲気でこの隠し通路のような細道。もうすっかり探究心に火がついてしまい、この先へ進むことにしました。
なお車は手前の広場(駐車場)で置いてけぼりになった模様。
細道はドンドン奥へと続いています。途中に現れる構造物は、レンガ造りの古めかしいものが数多く。
ダムの完成は大正8年との事なので、その前後で作られたものでしょうか。
さらに進むと現れる空間。なんだか古い遺構のようでワクワクします。
しかしこれは現役の設備。それが証拠にこの眼前には
ドドン!
ってな感じでこれが千苅ダムの堰堤です。
先述の通り大正8年の竣工であり、上部にある17門のゲートは日本最古のものだとか。
その経緯から国の登録有形文化財、そして経産省の近代化産業遺産にも選ばれています。
近所過ぎて見向きもしてなかったけど、結構凄い物だったんだな。
そしてこのダムでもう一つ凄い事はですね、こうしてどんどん奥へと歩を進めると
なんとここまで堰堤に近寄る事が出来るんです。
千苅ダムは、ダムの種類としては重力式ダムに該当します。現在ではコンクリート製(重力式コンクリートダム)が主流ですね。
ただし当時はコンクリート製ではなく石積で作られており、重力式粗石モルタル積ダムと言われているようです。
道は最終的に堰堤上の通路部分にまで到達します。
それにしてもどうですかこの門扉。
ここを管理する神戸市水道局のマークが入った、立派なものです。
そしてその門扉の先に見えるのは銅像と、その上には石碑と鳥居。
RPGならこの門扉の封印を解いて、その先の鳥居に向かえば何処か違う世界に行けそうな勢いですよ。
またその雰囲気をさらに盛り上げるのが
門扉の反対側にあるこの記念碑ですよ!もう山の中で1人大興奮です。
ちなみに内容は昭和6年竣工の堰堤嵩上げ工事に携わった方々が書かれているようで。
上の英語表記が大正から昭和初期の時代背景を思い起こさせます。
ただ残念ながらこれより先には進めず。最後の鍵さえあれば行けるんじゃないかと思いましたけど、現実は厳しい。
とことで悪あがきです。一旦下に降り、橋を渡って向かい側に渡ります。
渡る際に目立つのはこの滝。一見自然の物かと思いますが、良く見ると上部に人工のトンネルが。
どうやらこれもダム建設の際に誕生したもののようです。
しかしこんな所まで道が付いてるのですが、これはここまで行く道があるということか。
先ほどの鳥居等と合わせて、ここまで近づきたいものですが…
想いとは裏腹に道は真逆の方向へ続いています。しかも「大岩ヶ岳へ」と言う表記付き。
これはヤマノススメよろしく、ただ登山道へ向かうだけか。
だかしかし、お構いなしに登山道に突入。
いや途中で分岐して先ほどの地点にいけないかなあとかね、思ったんですよね。
全体的に登山道然とした道が続きますが、所々で人の手が入ったところもあり。
またこうして石柱が立っている事を見ると、どうやら登山道である他にこのダム湖の管理用通路にもなっている様子。
ここでまた目を見張るのがその石柱に書かれた文字ね。
『神水』
だもんね。もうどこまでRPGチックなんだと。いやまあ神戸市水道局の略だと言うのは百も承知だけど。
その後もどんどん進んでみましたが、多少開けた場所に出てきたものの目的の場所には到底たどり着けそうも無く。
日も暮れてきてしまったので、残念ながら引き返す事にしました。
とことで踵を返すと…
なにやらダムとは違う構造物が!
しらべると現在絶賛建設中の新名神高速でした。
日本最古級のダム湖から見える日本最新の高速道。ここ千苅の地では、時を越えて土木工事の技術が息巻いています。
…
なんて綺麗に〆ようとしてふと思ったんですけど、今日の本来の目的ってドライブだったような…
まあ意外と楽しかったし良いか。