長いタイトルっていざ考えて書こうとすると難しいね。配信の度に毎回書いててえらいね。かわ(略
さて皆さん、今夏はしーちゃんに振り回されましたか?
まあ私は振り回されていないんですけど。
しいて言えば、横須賀に海自バージョンの霧島さんが現れた事を聞いた翌日朝一に新幹線に飛び乗ったくらいですかね。
あとは呉にも行った気がしますけどそれくらいです。全然振り回されてないっすよ。
で、今回はその中でも横須賀に行った時のお話です。
とは言っても横須賀での出来事については大勢の人が事細かに感想を書かれていると思うので、私の方では割愛。
イベント離脱後、少し寄り道した時の事を書こうかと思います。
やって来たのは横須賀の隣駅、田浦です。
横須賀に行く度にこの駅の構造が気になっていていつか降りてみたかったんですけど、今回立ち寄ることが出来ました。
降り立ってまず気になるのが列車の停車位置。この時乗ったのは東京方面直通の11両編成だったのですが
最後尾の停車場所がここ。ほとんどトンネルに掛かっています。
この位置に停めているという事は、先頭車の停車位置もホームギリギリなんでしょうね。
ちょっと見に行ってみましょう。
ギリギリどころかこっちはトンネルに突っ込んどるがな。
トンネル内にホームは無いようで、先頭車と2両目の一番前のドアは締め切り(ドアカット)扱いになっています。
と言うかこの駅、両端がトンネルに挟まれているんですよね。
ゆえにホームに停められるのは10両まで。
一般的な近郊路線なら十分足りそうですけど、東京駅から直通の11両編成が来る事は想定されていなかったんでしょうね。
なお東京方のトンネル入口にはトンネルの説明板があります。
やはり横須賀の鎮守府までつなぐ路線とあって、歴史も古いですねえ。
ところでこの反対側のトンネル、説明板の通りに見ると七釜トンネルの事ですけど、
この一番左にあるもう一つの入口はなんなんですかね?
跨線橋から確認すると、このもう一つの入口に続く線路が見えます。
本線とのポイントは切断されていて既に使えない状態ですが、その昔はここからどこかへ線路が伸びていたのでしょう。
気になりますね。探索するしかないですね。
そうと決まれば早速改札外へGoです。
ところでこの駅、有人の窓口はもう完全に閉鎖されているんですね。横須賀の隣駅でも閉まっているのか……
外に出ました。が、この辺りは場所が場所だけに立ち入れない場所が多く、先ほどの線路に近づくことは出来ません。
さておき、このサイトでもったいぶっても仕方ないとは思うので、
ここで先ほどのもう一つの入口とそこから延びる線路についての説明を。
この線路は相模運輸倉庫専用線と呼ばれ、田浦駅から北側に広がる港湾地帯一帯に敷設された貨物専用線でした。
2006年を最後に使用されなくなり、2013年頃からは線路も徐々に撤去されているとの事です。
線路の探索に戻りまして。
田浦駅から延びている線路は、一つ橋を渡ってもう少し先に進んだ所でようやく姿を表します。
同じ地点から別視点で。
ちなみにこの写真だとわかりにくいですが、この地点で線路は二手に分かれています。
一方はひとつ前の写真で分かりやすく見えていた、写真左手に抜けていく線路。
そしてもう一方は写真奥から手前、つまり私の立っている方へ向かってくる線路です。
車道との交差部分は既に線路が撤去されていますが、継電箱がある事で中央の草むらが線路跡であると確認できるかと。
またその草むらの端には踏切柵らしきものが残っている事からも、ここを線路が横切っていた事が分かります。
この線路は道と交差した後、田浦駅から見て北東の港湾施設へと向かっています。
すぐに施設内に入ってしまうので、実際追えるのはここまで。線路の状態も草が生い茂っていてよく分かりませんね……
それではもう一つ、左手に抜けていく線路はどうなっているかというと
こちらは比較的しっかりと残っています。
調べによるとこの後この線路は道路を斜めに横断する形で海側に近づくようなのですが
やはり車道に出る部分は撤去されていて確認できず。そしてそのままフェードアウトしてしまいました。
この道は直後にトンネルへ入りますが、もし線路が残っているとすれば、このトンネルの左手にあることになります。
それで結論から言うと少し前まではこのトンネル内、そしてその先まで線路はあったそうです。
その先は行き止まり。
ここまで入線した列車はスイッチバックの要領で進行方向を変え、また別の港湾施設に向かう線路へ入ったそうです。
その別の方面へ向かう線路と言うのが、またある程度残っておりまして。
まず見えるのがここ。トンネルから出てすぐのところです。
現存していれば、先程説明した田浦駅から延びる線路が左手に見えたかと思います。
位置的に合流する少し手前という所でしょうか。
この線路は田浦駅の方に向かわず、そのままこの道路に沿うように進みます。
このまま進むと北東の港湾施設へ向かう線路と鉢合わせしてしまいますが、ここをどう通しているかと言うと
ズバリ平面交差。
見事な平面交差です。
専用線の廃線跡とは言え、ここまでしっかりと平面交差が確認できる場所は数える程しかありません。
しかも田浦駅から来る方の線路は複線なので、その平面交差が2連続で見られます。非常に貴重な場所ですね。
平面交差から先はあまり線路の撤去は進んておらず、道路の歩道部分に沿って線路を追う事が出来ます。
ここからは駅から歩いてきた道をそのまま戻る形になります。
途中の橋はさすがに撤去されていますが、橋台は残っていました。
さらに進むと海上保安庁の建物の前に出てきますが、この辺りが一番しっかり線路が残っています。
なんならバラストや枕木もバッチリ。少し整備したらまた使用できそうな状態です。
それにしても公的な建物の玄関先を線路が横切るってのもまたシュールな光景だ……
建物を過ぎると線路はまた二手に分かれますが、直進側はすぐに港湾施設の敷地内に入ってしまいます。
コンクリート壁にさえぎられて、その先は確認できません。
一方左手に向かう線路は、道路に沿って続いています。
所々砂利に埋もれますが、この辺りでは線路をはっきり確認することが出来ます。
2枚目写真ではまた違う方向を向いたレールが確認できますけど、ここにも分岐があった感じですかね?
そして最終到達地点はこちら。この先はやはり港湾施設に入ってしまうため立ち入ることが出来ません。
すっかり雑草に埋もれていますが、どうにか転てつ機が確認できるのでこの先も線路が延びているのでしょう。
ちなみにこの地点、実は田浦駅のすぐ北に位置していまして。
この位置の近さなら、本線から直接分岐させる形で専用線を敷設すれば良い様な気もしますが
田浦駅ホームの余裕の無さとかを見るに、この辺りで貨物駅の様な形に線路を展開するのは難しかったのでしょうね。
結果試行錯誤して、スイッチバックさせた上に平面交差もいとわない形で線路を敷設した、と。
昔から軍事的にも重要な地点ですし、それだけ整備の重要性が高い線路だった事が伺えます。
逆に考えると、それほど大事だった線路がもう使われていないというのはいささか寂しいもんですね。
まあ今だと周辺の道路も整備されていますし、こればっかりは時代の流れもあるとは思いますが。
とことで田浦駅に戻ってきました。
帰りに乗る列車も安定の11両、トンネルに頭を突っ込んで停車します。
といったところで、横須賀の隣駅、田浦駅とその周辺に残る専用線跡を探索した時のお話でした。
廃線から時間が経ち、徐々にその痕跡も確認しづらくなっているのが現状の様です。
あの平面交差もいつまで残っているか分からないので、探索するなら早めの方が良いかもしれません。