[阪神マリンフェスタの話]
「鉄道関連のイベント以外そんなに興味ないんで結構です」
と言い放って、チケットあるから自衛隊観艦式を見に行こうと言う知人からのお誘いを断ったのが約10年前。
そんな私も、今では度々護衛艦を見に行くようになりました。
この10年で一体何があったんでしょうね。不思議ですね。
とことで今回も護衛艦見学の話です。
阪神基地隊でマリンフェスタが開催されるとの事でしたので、omiさんからのお誘いにホイホイつられて行きました。
摂津本山駅から無料送迎バスに乗って、基地隊前に到着。
総監部ではなく基地隊のイベントになるので規模は小さめなのですが、参加者はかなり多め。
三宮からも行きやすい場所ですからね。
会場内の様子。海自の護衛艦だけでなく、陸自の展示もあり、車両上に乗る体験が出来たようで…
…って、なんか同じ光景をこの先週にあった同人誌即売会で見た気が…
艦艇の公開はこの3隻。潜水艦は結構珍しいですね。
事前応募で潜水艦内の見学も出来たそうですが、今回は突発で行ったので残念ながらお預け。
早速護衛艦の見学です。まずは『やまゆき』から。
…
……?
なんでや!阪神言うてるやろ!!
いやまあ『やまゆき』の定係港が呉なのでね、やむなしですよね。
鯉のぼりの季節は終わったはずなのに未だ盤石よね。
ともあれ艦内見学です。
現在は練習艦という括りになっていますが、ついこの前までは一線の護衛艦でした。
艦種変更後も特に大がかりな装備変更はしていないとの事です。
左舷側からは六甲アイランドフェリーターミナルがよく見えます。
阪九フェリーとフェリーさんふらわあが泊まってますね。
おお?
なんかさんふらわあ出港したんですけど!?
後で調べた所、昼の瀬戸内感動クルーズという企画便でした。
運航日は年4回。どうやら貴重なシーンを拝めたようです。
フェリーを見送った後、視界に入って来たのは基地隊所属の交通船。
この日は港内クルーズ船としての運用。残念ながらこちらも事前応募が必要でした。
艦橋内の見学は無かったので、そのまま船の周りをぐるっと一周して『やまゆき』の見学は終了。
従来型の船は武骨な感じが良いですね。
ここらでちょいとおひるです。当然の様にカレーを選択。
おひるの後は掃海艇『えのしま』へ。
海を掃除する艇である所の掃海艇。
主な仕事は海中に設置された機雷の除去・処分です。
なお、現在の機雷は船が帯びる磁気に反応して作動する物があります。
その為、掃海艇のような船は磁気を帯びない、非磁性の素材を利用して建造されます。
特にこの『えのしま』は、掃海艇で初めて船体構造に繊維強化プラスチック(FRP)が採用されています。
『えのしま』以前の掃海艇は、全て木材が採用されていました。
しかし整備の大変さや、また木造船を作る職人さん自体の減少もあり、本艦には開発の進んだFRPが採用されたようです。
今回は比較対象に?という訳でも無いのでしょうが、木製の掃海艇である『つのしま』が横並びで配置されていました。
塗装されて一見分かりにくいですが、木材を組み上げて作られた構造が外板からも見て取れます。
もう少し分かりやすく。右がFRP製の『えのしま』、左が木製の『つのしま』です。
『えのしま』の外板は比較的のっぺりしていますが、『つのしま』は木材の繋ぎ目や木目模様が見えるかと思います。
他にパッと見た目で分かりやすい違いは煙突でしょうか。
『えのしま』は角ばった煙突が1本、『つのしま』は丸みを帯びた煙突が2本となっています。
機雷除去に使う機材等々……?
溺者くん…?
溺者くん救護用カプセル。
ではなく。潜水士が艦上へ戻ってきた際に発症することのある減圧症を治療するための装置です。
正面回って機銃の方へ。
この機銃も、戦闘用というより機雷の破壊用に使われるようですね。
『えのしま』については艦橋内に入る事も出来ました。
……??
中川原君1型…??
何かと擬人化の多い艦なんやな…
海図も見放題。この基地隊のある周辺を見ると、自衛隊にかかわりの深い企業も見受けられます。
ちなみにこの後には右写真上方にある、東神戸フェリーふ頭にも立ち寄りました。詳細は後述。
この前即売会のあった江田島周辺の地図もありました。
カキいかだ情報図ですか。確かに多かったですね、カキいかだ。
計器系統他。
最近行動を共にする人達の影響もあって個人的には艦橋内の神札の有無が気になりましたが、どうやら無かった様子。
まあ神札貰ってたとしても、わざわざ見える位置に貼る必要ないしね。
一応調べたら艦内神社は用意されており、中には江島神社のお札があるようです。ちゃんとここで写真が用意できる私偉い。
といった所で掃海艇『えのしま』の見学でした。
続いて艦艇公開の3隻目はこちら。
潜水艦『なるしお』です。
…とはいいましても序盤に書いた通り、内部の見学は残念ながら不可。
しかし甲板上は応募無しでも立ち入り可能でした。
潜水艦の甲板を歩けるだけでもかなり貴重な体験です。
しかししかしそこはやはり機密事項の多い潜水艦。
甲板上では撮影禁止との事でしたので、残念ながら写真は無しです。
機密事項、と言うか単純に危ないからと言うのが大きいでしょうけどね。
実際他の艦と違い、柵も簡易なものでしたし。
ただ意外だったのは、甲板上はちゃんと歩けるよう、塗装に砂が混ぜてあるんですね。
そのおかげで多少動き回っても滑って転げ落ちそう、と言うような不安はありませんでした。
これは乗ってみての新発見ですねえ。この体験だけでも来てよかったと思えるほどです。
あとは艦橋の構造も間近で見られたのが興味深かったですね。
ここも結構変化に富んでいるというか、何かと色々装備品が付いています。マストもあるんですよね。
と、ここでなにやらボートがやって来ました。
アナウンスが入り、「今から救助訓練展示行います」との事。
内容は、海で溺れている人を助けるというもの。
溺れている人、との事でてっきりあの溺者くんでも使うのかと思いましたが、
ちゃんと生身の人が溺れていました。
…ちゃんと?
さておき、溺者さん(生身)の元に颯爽とボートが登場。
まずは浮き輪を投げ込みます。
その後いったん回り込み…
再び溺者さん(生身)の元へ近づき、連係プレーで一気にボートへ引き上げ。
見事救出成功です!
訓練展示とは言え実にスムーズ。いやあカッコいいですねえ。憧れますね。
案内係「これを見て少しでもカッコいいな、憧れるなと思った皆さん!入隊お待ちしております!」
なるほどね、そういやそういう趣旨のイベントでもあるもんねこれ。
といった所で、阪神マリンフェスタのお話でした。
小規模ながらも見どころ多く、特に潜水艦関連の展示は興味深かったですね。
機会があれば今度は潜水艦内の見学も応募しようかしら…って、ますます深みにはまりそうですね。不思議ですね。