[山間の海軍施設、鶉野飛行場跡 その1]
たぶん今年最後の更新ネタ。
今年はとにもかくにも「艦これ」なるものが流行りまして、先日呉であったイベントも大盛況だったみたいですね。
ただ私のように、山間のちょっと間違えたらのんのんしそうな街に住んでいる人間からすると、まあ海が遠いわけです。
隣の港町に行くだけでも、漱石さん2枚ぶっ飛ばして山を突っ切る必要があります。
ですから呉となるとなおさら遠く、おいそれと行けないのですよね…
え、長門のポスター?…さあ、知らない話ですね。
ともあれ今回はそんな山間に済む提督に朗報…
という訳でも無いのですけど、山間に存在したとある旧海軍施設を探索してきました。
とことでやってきましたのは北条鉄道の法華口駅。
今回訪れる場所はここから少し歩いた場所にあります。
ちなみに北条鉄道はボランティア駅長で一時有名になった加西市の三セク鉄道会社。
この法華口駅もパン屋さんを営む方が駅長として駐在しておられ、駅舎もパン屋さんとして利用できるように改修されました。
しかし率直に申し上げると改修前の姿の方が好きだったなあというのが本音。
駅に賑わいがあるのは大いに結構なんです。
が、どうにも今の姿は駅舎というより、古民家を改造した店舗という雰囲気が強すぎてですね。
あくまで駅務室のみの改修に留めて、改札付近の雰囲気はそのまま残しておいて欲しかったかなあ…
…と、本題からややそれましたが、その法華口駅から北東に向かいます。
向かう道中は基本的にこんな感じの山道。
藪の合間に謎の横穴が掘ってあったりして、この道であってるのかちょっと不安になるかも。
その山道を抜けると急に視界が開け、神戸大学の農場として使われている土地が見えてきます。
ただその所々に不自然なコンクリート製の建物が。
その農場を横目に、さらに北東方向へ歩くと…
デーン!
っと、広大な空き地が見えてきます。
そう、何を隠そうこれが鶉野飛行場の滑走路。戦後60年以上経った今でも、ほぼ完全な形で現存しています。
現在は陸上自衛隊の鶉野訓練場として管理されていますが、戦時中は姫路海軍航空隊の基地でした。
近くには航空機工場もあり、そこで製造された「紫電」や「紫電改」がこの飛行場で試験飛行が行われたそうです。
しかし戦局の悪化から、訓練飛行が主だったこの基地からも特攻隊が組まれる事となり、結果多くの方が戦死しています。
その様な事から平成10年、滑走路脇に平和祈念の碑が建立されました。
石碑に取付けられた桜に錨の徽章や、掲揚塔ではためく軍艦旗が海軍の施設であったことを物語ります。
この祈念碑以外には、ただ延々と滑走路が広がっているように見えるこの飛行場跡。
しかし祈念碑横のマップを見ると、なにやら往時の施設跡が点在しているとの表記がありました。
実際滑走路沿いを歩いていくとこんな看板が。
と言う事で、次回はこの滑走路周辺の探索に参ります。
[参考リンク]
□山間の海軍施設、鶉野飛行場跡 その2
□観光 鶉野飛行場跡 加西市
□北条鉄道株式会社