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【駅舎探訪】備前福河駅:幻の兵庫六国目にある駅

私の住む兵庫県と言うのは割と広い面積があります。

それ故に廃藩置県前には五国に分かれていまして、それぞれ微妙に文化が違います。
兵庫県側もその辺りを理解しているらしく、兵庫五国連邦と称してプロデュースもされています。

 

こうした旧国名と言うのは鉄道駅などでたまに見かけますが、兵庫県にも数駅存在しています。
残念ながら鉄道路線が無くなった淡路の国には現存しませんが。

一例を挙げると摂津本山、播磨新宮、丹波竹田、コウノトリの郷但馬三江、そして備前福河……

 

……備前?

 

備前は岡山では?とお思いかもしれませんが、実はこれも兵庫県に所在する駅なんですよね。

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とことで、今回は兵庫幻の六国目にある『備前福河駅』を訪問した時のお話です。

 

 

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普段駅舎探訪するときはどこかのタイミングで鉄道を使うのですが、今回は車での移動オンリーです。
申し訳ないなと思いつつも、マイカーはマイカーで使う機会無さ過ぎてバッテリーが怪しくなっていたので……

なお道中カメラ片手に撮影するわけには行きませんので、今回もGoProさんにお任せ。

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今回はこんな形態でした。本当に万能で助かります。

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播磨道と分岐する播磨JCT。
宍粟JCTまで開通する直前の撮影でしたので、行き先表記は播磨新宮だけになっていますね。

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赤穂ICで降りて、あとは下道で目的地へと向かいます。

 

 

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途中から赤穂線が並走する形になり、まず天和駅の横を通過します。

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!?

交差点名に記載されている漢字が全然違うんですけど?

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おにぎりの下にある地名表記も交差点名の方と同じ漢字。
どうやら『てんわ』の正式な表記は『天和』では無く『鷆和』が正しいようです。これは初めて知りました。

軽く調べたら、昔ここにあった木村と撫村の合併時に、を以て統合すると言う想いを込めて鷆和村になったそうで。

「真+鳥=鷆」

思いっきり漢字遊びなんですよね。なかなか興味深い事例です。

ちなみに「鷆」の字は漢検一級レベルだそうで。駅名は分かりやすさを優先して同じ読みの「天」を充てたんでしょうね。

 

 

話題がすっかり天和駅一色になりましたが、そうこうするうちに今回のお目当て、備前福河駅近くまでやって来ました。

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先ほどから走って来た街道から脇道に入り

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さらにもう一本脇道に入って、そのまま突き当りまで進むと備前福河駅に到着です。
天和駅の様に街道沿いには無いので少しわかりにくいですね。

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とことで備前福河駅です。冒頭にも書いたとおりで、備前となっていますがここは兵庫県の赤穂市です。
ホームにも赤穂観光協会の横断幕が掲示されています。

どうしてこんな事になったのか、経緯を説明すると少し長くなりますが……

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全部駅舎据え付けの看板に書いてありましたわ。ありがたい話やで。

要するに元々この辺りは備前国→岡山県だった訳ですが、昭和38年に兵庫県赤穂市に編入されたんですね。
その結果旧国名表記だと備前になるものの、現在の住所地は兵庫県になっているという事です。

 

 

看板のおかげで駅名の謎がサクッと解けてしまいましたので、ここからは駅舎、ホームの様子を見て回りましょう。

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改めてじっくり見ると、結構立派な駅舎です。

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いつもの。昭和29年3月の表記です。
この区間の開業は昭和30年3月なので、その1年前には既に完成していたという事になりますね。

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駅舎内の様子。かなり広く取られており、それなりの利用客を見込んでいたように思います。
赤穂線自体が山陽本線の代替線としての活用も想定されていたそうなので、その名残ですかね。

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奥には掲示スペースがありますが、元々は切符売り場や小荷物取扱所として使われていた形跡がありました。

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改札はICOCA対応。改札口の柵などは一切取り払われ、簡易の入出場機だけが置かれています。
切符の券売機もありませんでしたね。

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改札からホームへ。ちょうど播州赤穂方面からの列車がやってきました。

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数を減らしてきているとはいえ、この辺りではまだまだ主力ですな。

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現在やって来るのは2~3両編成が主ですが、ホーム長は長めに取られています。
この辺りも山陽本線代替計画の名残ですかね。

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スペース的に間違いなく昔は1面2線だったことが伺えますが、そうだとしたら改札からの通路位置がおかしい……
調べてみた所、もう片側は機回し線で当初から旅客の取り扱いは無かったそうです。

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ホーム側から改札口方面。
大きなひさしが目立ちます。基本的に駅舎の作りが立派と言うか、重厚なんですよね。

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一方でホーム上にある構造物はこの小さな待合所のみ。

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財産標が付いていた跡もありましたが、現在は取れてしまっていて分かりません。

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ちなみにトイレは駅舎隣のスペースに新設されています。これは好印象。トイレは重要です。

壁面にはこの辺りに広がる珍しい地形に付いての説明看板が付いていました。
これを目当てに登山する方が、当駅を利用されることも多いようです。

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などと色々探索しているうちに、今度は岡山方面からの列車がやって来ました。

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……何だか様子のおかしいやつばかり来るなあ。

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当駅で数人のハイカーを乗車させた3両編成の列車は、一路播州赤穂へと向かって行きました。

 

 

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とことで、今回は兵庫県にある備前福河駅の駅舎探訪でした。

その駅名からはこの周辺地域の歴史が読み取れますし、
今ではすっかり持て余し気味となった大きめの駅舎からは、赤穂線が担おうとした役割の一端が読み取れます。

正直あまり期待せずに訪問した駅でしたが、訪問し甲斐は十分にありましたね。
昨今何かと言われるローカル線の問題ですが、駅舎共々末永く続いて欲しいなと思う駅でした。

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